見失ってはならぬと、私はすぐ様彼のあとをつけ始めました。
つけるといっても、暗闇のことで、僅に草を踏む跫音によって相手の処在を察する外はなく、それが今いうひどい風の音だものですから、なかなかうまく聞き取れず、怖さは怖し、物慣れぬ私にはどうしていいか分らないのです。
そして、まごまごしている内に、幽な跫音も聞えぬ様になり、私は遂に、その闇の中へ、たった一人でとり残されてしまいました。
見失ってはならぬと、私はすぐ様彼のあとをつけ始めました。
つけるといっても、暗闇のことで、僅に草を踏む跫音によって相手の処在を察する外はなく、それが今いうひどい風の音だものですから、なかなかうまく聞き取れず、怖さは怖し、物慣れぬ私にはどうしていいか分らないのです。
そして、まごまごしている内に、幽な跫音も聞えぬ様になり、私は遂に、その闇の中へ、たった一人でとり残されてしまいました。