私は余りの失策に、河野に対しても面目なく、馬鹿馬鹿しい、馬鹿馬鹿しいとくり返すばかりで、それから先は真犯人のせんさくをする余裕もなく、うやむやの内に自分の部屋へ引下りました。
その時、私は河野の口吻から、彼の疑っているのは宿の主人に相違ないと極めてしまい、私もその積りで応対していたことですが、あとになって、実はそうでないことが分りました。
私という男は、この物語において、初めから終りまで、道化役を勤めていた訳です。
私は余りの失策に、河野に対しても面目なく、馬鹿馬鹿しい、馬鹿馬鹿しいとくり返すばかりで、それから先は真犯人のせんさくをする余裕もなく、うやむやの内に自分の部屋へ引下りました。
その時、私は河野の口吻から、彼の疑っているのは宿の主人に相違ないと極めてしまい、私もその積りで応対していたことですが、あとになって、実はそうでないことが分りました。
私という男は、この物語において、初めから終りまで、道化役を勤めていた訳です。