暫らくすると、一寸法師は滑稽な身振りでベンチから降り、ヒョコヒョコと彼の方へ近づいてきた。
紋三は何か話しかけられるのではないかと、思わず身を堅くしたが、幸い彼の腰かけていた場所は大きな木の幹のかげになっていたために、相手はそこに人間のいることさえ気づかぬらしく、彼の前を素通りして、一方の降り口の方へ歩いてゆくのだった。
だが、そうして彼の前を二三歩通り過ぎた時、一寸法師の懐中から、何か黒い物が転がり落ちた。
暫らくすると、一寸法師は滑稽な身振りでベンチから降り、ヒョコヒョコと彼の方へ近づいてきた。
紋三は何か話しかけられるのではないかと、思わず身を堅くしたが、幸い彼の腰かけていた場所は大きな木の幹のかげになっていたために、相手はそこに人間のいることさえ気づかぬらしく、彼の前を素通りして、一方の降り口の方へ歩いてゆくのだった。
だが、そうして彼の前を二三歩通り過ぎた時、一寸法師の懐中から、何か黒い物が転がり落ちた。