横たわっていた男が、飛び上る様にはね起きて、つと電燈の方へ手を伸したかと思うと、パチッという音がして、突然部屋が真暗になった。
二階の雨戸がすっかり閉っている上に、外の往来にも薄暗い門燈の外には何の光もないので、電燈が消えると部屋の中は真の暗であった。
百合枝夫人はその中で、ある身構えをしてじっと男のいた方角を見つめて居た。
横たわっていた男が、飛び上る様にはね起きて、つと電燈の方へ手を伸したかと思うと、パチッという音がして、突然部屋が真暗になった。
二階の雨戸がすっかり閉っている上に、外の往来にも薄暗い門燈の外には何の光もないので、電燈が消えると部屋の中は真の暗であった。
百合枝夫人はその中で、ある身構えをしてじっと男のいた方角を見つめて居た。