門には赤錆びた鉄板の扉が、さも厳重に閉まって、覗いてみるような隙間もなく、広い邸内はヒッソリと静まり返って、人のけはいもなかった。
神谷は、煉瓦塀のまわりを一巡してみるつもりで、ジメジメした落葉を、気味わるく踏みながら歩き出したが、ちょうど建物の裏手まで来た時、突然、妙な物音を耳にして、ギョッと立ちどまった。
それは物音というよりは、物の声であった。
門には赤錆びた鉄板の扉が、さも厳重に閉まって、覗いてみるような隙間もなく、広い邸内はヒッソリと静まり返って、人のけはいもなかった。
神谷は、煉瓦塀のまわりを一巡してみるつもりで、ジメジメした落葉を、気味わるく踏みながら歩き出したが、ちょうど建物の裏手まで来た時、突然、妙な物音を耳にして、ギョッと立ちどまった。
それは物音というよりは、物の声であった。