夏目漱石 『虞美人草』 鳴る櫂に送られて、深い淵を滑るように抜け出すと、左右の岩が自ら開いて、舟は大悲閣の下に着いた。 二人は松と桜と京人形の群がるなかに這い上がる。 幕と連なる袖の下を掻い潜ぐって、松の間を渡月橋に出た時、宗近君はまた甲野さんの袖をぐいと引いた。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア