明智が一郎青年の病室へ戻ると、負傷者は熱心に塔の出来事を訊ねたが、明智は伊志田氏との約束もあったので、綾子の名は出さず、怪しい人影を見たが、つい取り逃がしてしまったとのみ答えておいた。
それから三日のあいだは、別段のこともなく過ぎ去った。
綾子はあれ以来、自室にこもって神妙にしているし、塔の窓に怪しい光りもののするようなことも起こらなかった。
明智が一郎青年の病室へ戻ると、負傷者は熱心に塔の出来事を訊ねたが、明智は伊志田氏との約束もあったので、綾子の名は出さず、怪しい人影を見たが、つい取り逃がしてしまったとのみ答えておいた。
それから三日のあいだは、別段のこともなく過ぎ去った。
綾子はあれ以来、自室にこもって神妙にしているし、塔の窓に怪しい光りもののするようなことも起こらなかった。