一郎の胸の傷も案外経過がよく、二、三日もすれば繃帯が取れるほど肉が上がっていた。
眼の下の傷はほとんど快癒して、鬱陶しい顔の繃帯はすでに取り去っていた。
もう看病の必要もなく、明智の有本医師は、この上伊志田邸に泊まり込んでいる口実がないほどであったが、しかし、探偵としての職務は終ったわけでなく、一日でも永く邸内にとどまっていたかったし、それに一郎がしきりに引きとめるので、つい滞在を延ばしているのであった。
一郎の胸の傷も案外経過がよく、二、三日もすれば繃帯が取れるほど肉が上がっていた。
眼の下の傷はほとんど快癒して、鬱陶しい顔の繃帯はすでに取り去っていた。
もう看病の必要もなく、明智の有本医師は、この上伊志田邸に泊まり込んでいる口実がないほどであったが、しかし、探偵としての職務は終ったわけでなく、一日でも永く邸内にとどまっていたかったし、それに一郎がしきりに引きとめるので、つい滞在を延ばしているのであった。