眼の下の傷はほとんど快癒して、鬱陶しい顔の繃帯はすでに取り去っていた。
もう看病の必要もなく、明智の有本医師は、この上伊志田邸に泊まり込んでいる口実がないほどであったが、しかし、探偵としての職務は終ったわけでなく、一日でも永く邸内にとどまっていたかったし、それに一郎がしきりに引きとめるので、つい滞在を延ばしているのであった。
さて、黒覆面の怪物の殺人未遂事件があってから七日目の夜のことであった。
眼の下の傷はほとんど快癒して、鬱陶しい顔の繃帯はすでに取り去っていた。
もう看病の必要もなく、明智の有本医師は、この上伊志田邸に泊まり込んでいる口実がないほどであったが、しかし、探偵としての職務は終ったわけでなく、一日でも永く邸内にとどまっていたかったし、それに一郎がしきりに引きとめるので、つい滞在を延ばしているのであった。
さて、黒覆面の怪物の殺人未遂事件があってから七日目の夜のことであった。