尋ね尋ねて十一軒目、とある裏通りの、尾張屋という古風な日本旅館には、玄関をはいらぬ先から、なんとなくそれらしい匂いが感じられた。
土間に立って名刺を出すと、五十あまりの番頭が、うやうやしく式台にうずくまった。
三島刑事は声を低くして、綾子の人相風体を告げ、ゆうべ遅くそういう娘が泊まらなかったかと訊ねた。
尋ね尋ねて十一軒目、とある裏通りの、尾張屋という古風な日本旅館には、玄関をはいらぬ先から、なんとなくそれらしい匂いが感じられた。
土間に立って名刺を出すと、五十あまりの番頭が、うやうやしく式台にうずくまった。
三島刑事は声を低くして、綾子の人相風体を告げ、ゆうべ遅くそういう娘が泊まらなかったかと訊ねた。