前に物置きに一郎が倒れていた例もあるので、部屋という部屋は、残らず、隅々までも探しまわり、三階の円塔の内部はいうまでもなく、母家の縁の下まで調べ、広い庭園も草を分けるようにして捜索したが、二人の姿はもちろん、足跡その他手掛りになるようなものは何も発見されなかった。
主人の寝室にも一郎の寝室にも、ゆうべ十一時ごろまでは、なんの異状もなかった。
というのは、そのころまで、二人の部屋の見張り番が正気でいたからである。
前に物置きに一郎が倒れていた例もあるので、部屋という部屋は、残らず、隅々までも探しまわり、三階の円塔の内部はいうまでもなく、母家の縁の下まで調べ、広い庭園も草を分けるようにして捜索したが、二人の姿はもちろん、足跡その他手掛りになるようなものは何も発見されなかった。
主人の寝室にも一郎の寝室にも、ゆうべ十一時ごろまでは、なんの異状もなかった。
というのは、そのころまで、二人の部屋の見張り番が正気でいたからである。