女中をのぞくと、あとは祖母と書生たちであったが、老人には何を訊ねても、ただ一心不乱に経文をつぶやくのみで、まったく要領を得なかったし、書生たちのうちに犯人がいようとも思えなかった。
次には二人がどこから出て行ったか、或いは連れ去られたかという点が問題になったが、不思議なことに、玄関も裏口も出入りのできる場所はすべて、内部から戸じまりがしてあって、書生や女中が起きるまでは、どこにも異状がなかったことが確かめられた。
すると窓からでも出たのであろうか。
女中をのぞくと、あとは祖母と書生たちであったが、老人には何を訊ねても、ただ一心不乱に経文をつぶやくのみで、まったく要領を得なかったし、書生たちのうちに犯人がいようとも思えなかった。
次には二人がどこから出て行ったか、或いは連れ去られたかという点が問題になったが、不思議なことに、玄関も裏口も出入りのできる場所はすべて、内部から戸じまりがしてあって、書生や女中が起きるまでは、どこにも異状がなかったことが確かめられた。
すると窓からでも出たのであろうか。