十二時すぎ、あの男は塀をのりこえ、廊下の窓から忍びこんで、足音も立てないで、あたしの寝室のドアをひらいた。
紺オーバーを着たまま、ソフトもかぶったまま、黒めがねと濃い口ひげが、たびたび出会ったあの男にちがいなかった。
あたしは目をつむって寝たふりをしながら、まつげのすきまから、じっと男を見ていた。
十二時すぎ、あの男は塀をのりこえ、廊下の窓から忍びこんで、足音も立てないで、あたしの寝室のドアをひらいた。
紺オーバーを着たまま、ソフトもかぶったまま、黒めがねと濃い口ひげが、たびたび出会ったあの男にちがいなかった。
あたしは目をつむって寝たふりをしながら、まつげのすきまから、じっと男を見ていた。