夏目漱石 『虞美人草』 白きは空を見よがしに貫ぬく。 白きものの一段を尽くせば、紫の襞と藍の襞とを斜めに畳んで、白き地を不規則なる幾条に裂いて行く。 見上ぐる人は這う雲の影を沿うて、蒼暗き裾野から、藍、紫の深きを稲妻に縫いつつ、最上の純白に至って、豁然として眼が醒める。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア