夏目漱石 『琴のそら音』 それほどきのうから寒くなった。 今夜は一層である。 冴返るなどと云う時節でもないに馬鹿馬鹿しいと外套の襟を立てて盲唖学校の前から植物園の横をだらだらと下りた時、どこで撞く鐘だか夜の中に波を描いて、静かな空をうねりながら来る。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア