夏目漱石 『虞美人草』 「御茶でも入れようかね」 「いいえ」と藤尾は疾く抜け出した香のなお余りあるを、急須と同じ色の茶碗のなかに畳み込む。 黄な流れの底を敲くほどは、さほどとも思えぬが、縁に近くようやく色を増して、濃き水は泡を面に片寄せて動かずなる。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア