一夜の苦悶の間に、さして厳重ではなかったいましめは、いつしかとけてしまったけれど、仮令手足丈けは自由を得たところで、けだものの檻の様に鍵のかかった扉と、鉄格子の窓にはばまれ、逃れ出すことは思いもよらなかった。
一睡もしなかった彼は、夜が明けると、外の広っぱに人通りがないかと、そればかりを待った。
往来ではないので中々人通りはなかったが、やっとして十五六歳の少年が、窓の向うの生垣の外をハーモニカを吹き鳴らしながら通りかかった。
一夜の苦悶の間に、さして厳重ではなかったいましめは、いつしかとけてしまったけれど、仮令手足丈けは自由を得たところで、けだものの檻の様に鍵のかかった扉と、鉄格子の窓にはばまれ、逃れ出すことは思いもよらなかった。
一睡もしなかった彼は、夜が明けると、外の広っぱに人通りがないかと、そればかりを待った。
往来ではないので中々人通りはなかったが、やっとして十五六歳の少年が、窓の向うの生垣の外をハーモニカを吹き鳴らしながら通りかかった。