彼は水中に目を見開いて、底へ底へと下って行った。
海底の様に藻の林はないけれど、その代りに、木切れ藁束ドロドロの布屑、犬とも猫とも知れぬ小動物の白骨などが、濁った水底にブヨブヨと蠢いている様は、海などよりも一層不気味に物凄かった。
滝壺の真下を見やると、二丈の高さから落ちる幾百石の水がそのまま、深い底近くまで巨大な柱になって、余勢が尽きると、無数の真白な泡と砕け、沸々と水面に向ってたぎり昇っている恐ろしい有様だ。
彼は水中に目を見開いて、底へ底へと下って行った。
海底の様に藻の林はないけれど、その代りに、木切れ藁束ドロドロの布屑、犬とも猫とも知れぬ小動物の白骨などが、濁った水底にブヨブヨと蠢いている様は、海などよりも一層不気味に物凄かった。
滝壺の真下を見やると、二丈の高さから落ちる幾百石の水がそのまま、深い底近くまで巨大な柱になって、余勢が尽きると、無数の真白な泡と砕け、沸々と水面に向ってたぎり昇っている恐ろしい有様だ。