江戸川乱歩 『猟奇の果』 さて、罷業五日目の夕方のことである。 重役会議を終えて帰宅した常右衛門氏は、心配に蒼ざめた家族達の出迎えを受けて、彼の私室に這入って行った。 美しく分けた白髪、身体に比べて大きな赤ら顔、だが連日の心労に、額の皺に痛ましいやつれが見える。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア