左から四本目の桟の中ほどを、杉箸が一本横に貫ぬいて、長い方の端が、思うほど下に曲がっているのは、立ち退いた以前の借主が通す縄に胸を冷やす氷嚢でもぶら下げたものだろう。
次の間を立て切る二枚の唐紙は、洋紙に箔を置いて英吉利めいた葵の幾何模様を規則正しく数十個並べている。
屋敷らしい縁の黒塗がなおさら卑しい。
左から四本目の桟の中ほどを、杉箸が一本横に貫ぬいて、長い方の端が、思うほど下に曲がっているのは、立ち退いた以前の借主が通す縄に胸を冷やす氷嚢でもぶら下げたものだろう。
次の間を立て切る二枚の唐紙は、洋紙に箔を置いて英吉利めいた葵の幾何模様を規則正しく数十個並べている。
屋敷らしい縁の黒塗がなおさら卑しい。