江戸川乱歩 『影男』 大曾根さち子が花を売りつくし、うわまえをはねられて、三百七十円の札束をポケットに、家路についたのはもう十二時すぎであった。 彼女は渋谷の酒場街の仕事場から、十数町の掘っ立て小屋へ帰る道すがらが、いちばんしあわせであった。 うちには鬼が待っている。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア