その翌日、毛利氏は二階座敷の障子と、ガラス戸を一枚だけひらき、わざと縁側の籐イスを避けて、座敷の中の紫檀の卓に座ぶとんを置き、それに腰かけて、双眼鏡をのぞいていた。
一点の雲もなく、うららかに晴れわたった日であった。
一羽のトビが、まるでそのことを予知するように、大空に輪を描いて飛んでいた。
その翌日、毛利氏は二階座敷の障子と、ガラス戸を一枚だけひらき、わざと縁側の籐イスを避けて、座敷の中の紫檀の卓に座ぶとんを置き、それに腰かけて、双眼鏡をのぞいていた。
一点の雲もなく、うららかに晴れわたった日であった。
一羽のトビが、まるでそのことを予知するように、大空に輪を描いて飛んでいた。