キツネ色と白との二つのからだは、あるいは離れ、あるいは抱き合い、女体は男の頭上にささげられ、手をとってくるくると引き回され、しなやかに倒れ、男はその上にのしかかり、呪文の手ぶりに、女はうっとりと夢見る姿。
やがて、音楽は急調に転じ、女体は引き起こされ、狂暴に抱きしめられ、ふりほどいて突きはなされ、男は飛び上がり、女はうち倒れ、コマのように回転し、ヘビのようにのたうち、もつれ合ってころげまわり、女が風のように逃げ走れば、男は悪鬼のように追いすがる。
音楽がさらに一転して狂気の様相を呈するや、ふたりは腰の短剣を抜きはなって、相対した。