だが、大人と云っても十六歳のラン子は、まだ犯罪、殺人の魅力に思い至る程、成熟してはいなかった。
それがどんなに毒々しくも快い刺戟であるかをさえ、ハッキリは意識しなかった。
彼女はただ「人の血って、どうしてあんなに美しいのかしら」と考えながら、うっとりと即死少女の青白い死体を眺めているばかりだった。
だが、大人と云っても十六歳のラン子は、まだ犯罪、殺人の魅力に思い至る程、成熟してはいなかった。
それがどんなに毒々しくも快い刺戟であるかをさえ、ハッキリは意識しなかった。
彼女はただ「人の血って、どうしてあんなに美しいのかしら」と考えながら、うっとりと即死少女の青白い死体を眺めているばかりだった。