宮城圭助は、碌々商会の皆川常務が要談をすませて立去るのを、鄭重に送り出してから、半分ほどになった葉巻を、灰皿の中におしつぶし、パンパンと、ほこりを払うように両手を打ち合せた。
それから、帽子掛けの鏡の前に立って、ちょっとネクタイを直し、鼠色の合外套に袖を通し、ソフトを両手で丁寧にかむってから、デスクに引返し、一番下のひきだしから、大きな革鞄をだいじそうに取出して、小脇にかかえた。
社長室のドアをひらいて出ると、社員達はまだ仕事をしていた。
宮城圭助は、碌々商会の皆川常務が要談をすませて立去るのを、鄭重に送り出してから、半分ほどになった葉巻を、灰皿の中におしつぶし、パンパンと、ほこりを払うように両手を打ち合せた。
それから、帽子掛けの鏡の前に立って、ちょっとネクタイを直し、鼠色の合外套に袖を通し、ソフトを両手で丁寧にかむってから、デスクに引返し、一番下のひきだしから、大きな革鞄をだいじそうに取出して、小脇にかかえた。
社長室のドアをひらいて出ると、社員達はまだ仕事をしていた。