梶井基次郎 『愛撫』 X――という女の人の私室である。 この女の人は平常可愛い猫を飼っていて、私が行くと、抱いていた胸から、いつもそいつを放して寄来すのであるが、いつも私はそれに辟易するのである。 抱きあげて見ると、その仔猫には、いつも微かな香料の匂いがしている。 梶井基次郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア