作家別 名言・名文
梶井基次郎の名言・名文
われわれによつて自由にされた魂は死を征服して、われわれの許に歸つて一緒に生きるといふのである。梶井基次郎『「親近」と「拒絶」』
鋭い悲哀を和らげ、ほかほかと心を怡します快感は、同時に重っ苦しい不快感である。梶井基次郎『冬の蠅』
実際こんな生活では誰でもがみずから絶望し、みずから死ななければならないのだろう。梶井基次郎『交尾』
それは一寸も心を苦しめるような喧嘩じゃない。梶井基次郎『小さき良心』
自分のどこかに醜いところが少しでもあれば我慢出来ないというのです。梶井基次郎『橡《とち》の花』
書かれてゐるのは優れた個人でもない、ただあり來りの人間である。梶井基次郎『『新潮』十月新人號小説評』
それにしても心というやつはなんという不可思議なやつだろう。梶井基次郎『檸檬』
えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。焦躁と言おうか、嫌悪と言おうか──梶井基次郎『檸檬』
妄想は自分を弱くみじめにした。愚にもつかないことで本当に弱くみじめになってゆく。梶井基次郎『泥濘』