梶井基次郎 『ある心の風景』 起きている窓はなく、深夜の静けさは暈となって街燈のぐるりに集まっていた。 固い音が時どきするのは突き当っていく黄金虫の音でもあるらしかった。 そこは入り込んだ町で、昼間でも人通りは少なく、魚の腹綿や鼠の死骸は幾日も位置を動かなかった。 梶井基次郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア