というのは、その人影――K君――は私と三四十歩も距っていたでしょうか、海を見るというのでもなく、全く私に背を向けて、砂浜を前に進んだり、後に退いたり、と思うと立ち留ったり、そんなことばかりしていたのです。
私はその人がなにか落し物でも捜しているのだろうかと思いました。
首は砂の上を視凝めているらしく、前に傾いていたのですから。
というのは、その人影――K君――は私と三四十歩も距っていたでしょうか、海を見るというのでもなく、全く私に背を向けて、砂浜を前に進んだり、後に退いたり、と思うと立ち留ったり、そんなことばかりしていたのです。
私はその人がなにか落し物でも捜しているのだろうかと思いました。
首は砂の上を視凝めているらしく、前に傾いていたのですから。