午後になつてすでに影になつてしまつた街道を歩いてゐて、家と家との間から、また暗い家のなかに開いてゐる裏木戸から、この一帶の平地をちらと見た時程平和な氣持のするときはない。
その雲はその平地の上に懸つてゐた。
平地のはての雜木山には絶えず時鳥が鳴いてゐた。
午後になつてすでに影になつてしまつた街道を歩いてゐて、家と家との間から、また暗い家のなかに開いてゐる裏木戸から、この一帶の平地をちらと見た時程平和な氣持のするときはない。
その雲はその平地の上に懸つてゐた。
平地のはての雜木山には絶えず時鳥が鳴いてゐた。