梶井基次郎 『闇への書』 また高い天蓋の隙間から幾つもの偶然を貫いて陰濕な叢へ屆いて來る木洩れ陽は掌のやうな小宇宙を寫し出した。 しかし木洩れ陽程氣まぐれなものはない。 それら小宇宙の靜かな悲しさにも拘らず鬼火のやうに、あすこに燃えてゐたかと思へばもうこゝに消えてゐるのだ。 梶井基次郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア