暫くして私はそこを立去る。
私がはじめにこの徑に一つのたのしみを持つてゐると云つたのはこの樋のなかのせゝらぎのことだ。
氣がついた最初の日から幾度私はそのそばに立ち、その音に耳を傾けたことか、しかしその不可思議な美しさを證據だてるどんな美しい思想も湧いては來なかつた。
暫くして私はそこを立去る。
私がはじめにこの徑に一つのたのしみを持つてゐると云つたのはこの樋のなかのせゝらぎのことだ。
氣がついた最初の日から幾度私はそのそばに立ち、その音に耳を傾けたことか、しかしその不可思議な美しさを證據だてるどんな美しい思想も湧いては來なかつた。