ある日は庭の隅に接した村の大きな櫟の木へたくさん渡り鳥がやって来ている声がした。
「あれはいったい何やろ」
吉田の母親はそれを見つけて硝子障子のところへ出て行きながら、そんな独り言のような吉田に聞かすようなことを言うのだったが、癇癪を起こすのに慣れ続けた吉田は、「勝手にしろ」というような気持でわざと黙り続けているのだった。
ある日は庭の隅に接した村の大きな櫟の木へたくさん渡り鳥がやって来ている声がした。
「あれはいったい何やろ」
吉田の母親はそれを見つけて硝子障子のところへ出て行きながら、そんな独り言のような吉田に聞かすようなことを言うのだったが、癇癪を起こすのに慣れ続けた吉田は、「勝手にしろ」というような気持でわざと黙り続けているのだった。