梶井基次郎 『城のある町にて』 ――そんな老人が朗らかにそう言い捨てたまま峻の脇を歩いて行った。 言っておいてこちらを振り向くでもなく、眼はやはり遠い眺望へ向けたままで、さもやれやれといったふうに石垣のはなのベンチへ腰をかけた。 町を外れてまだ二里ほどの間は平坦な緑。 梶井基次郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア