小野さんは気掛な顔をして障子の傍に上草履を揃えたまま廊下の突き当りを眺めている。
何が出てくるかと思う。
焦茶の中折が鴨居を越すほどの高い背を伸して、薄暗い廊下のはずれに折目正しく着こなした背広の地味なだけに、胸開の狭い胴衣から白い襯衣と白い襟が著るしく上品に見える。
小野さんは気掛な顔をして障子の傍に上草履を揃えたまま廊下の突き当りを眺めている。
何が出てくるかと思う。
焦茶の中折が鴨居を越すほどの高い背を伸して、薄暗い廊下のはずれに折目正しく着こなした背広の地味なだけに、胸開の狭い胴衣から白い襯衣と白い襟が著るしく上品に見える。