夏目漱石 『虞美人草』 小野さんは姿よく着こなした衣裳を、見栄のせぬ廊下の片隅に、中ぶらりんに落ちつけて、光る眼鏡を斜めに、突き当りを眺めている。 何が出てくるのかと思いながら眺めている。 両手を洋袴の隠袋に挿し込むのは落ちつかぬ時の、落ちついた姿である。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア