閉め切った雨戸をがたごと鳴らしては、虚空へ舞上ってゆく、気味の悪い風の絶間に、鋭く聞き耳をたてて、昼間から出たまま帰って来ない子供達の足音を待っている母親の心は死ぬ程不安の念にさいなまれていた。
彼女の二人の子供、十歳になった三郎と、まだ七歳の四郎は、その日昼飯が済んでから、戸外へ遊びに出たまま帰って来ないのであった。
寒い日ではあり、末の四郎がまだジフテリヤの病後なので彼女は早く帰って来るように注意したのではあったが、彼等はなかなか帰って来なかった。
閉め切った雨戸をがたごと鳴らしては、虚空へ舞上ってゆく、気味の悪い風の絶間に、鋭く聞き耳をたてて、昼間から出たまま帰って来ない子供達の足音を待っている母親の心は死ぬ程不安の念にさいなまれていた。
彼女の二人の子供、十歳になった三郎と、まだ七歳の四郎は、その日昼飯が済んでから、戸外へ遊びに出たまま帰って来ないのであった。
寒い日ではあり、末の四郎がまだジフテリヤの病後なので彼女は早く帰って来るように注意したのではあったが、彼等はなかなか帰って来なかった。