堀辰雄 『顏』 路易は何ともかとも言ひやうのない顏をした。 その娘の思ひ出は彼の中にいつまでも間歇熱のやうに殘つた。 路易は、ときどきキニイネでも嚥まされたやうな顏をしながら、ところどころの水溜りに石油の浮いてゐるやうな濕つぽい工場町をぶらついた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア