その最後の瞬間になつて、私は漸く、二つの大きな商店にはさまれてゐる、一つのきはめて小さな宿屋を――その門の上の「すみれや」といふ小さな看板さへなかつたならば、ほとんど普通の住宅と區別できないやうな一つの宿屋を、見つけることが出來た。
私はなんだか間違つてゐるのではないかと思ひながら、その宿屋に入つて行つた。
その中に入るために、私は身體を横にしなければならない位、その入口は狹かつた。
その最後の瞬間になつて、私は漸く、二つの大きな商店にはさまれてゐる、一つのきはめて小さな宿屋を――その門の上の「すみれや」といふ小さな看板さへなかつたならば、ほとんど普通の住宅と區別できないやうな一つの宿屋を、見つけることが出來た。
私はなんだか間違つてゐるのではないかと思ひながら、その宿屋に入つて行つた。
その中に入るために、私は身體を横にしなければならない位、その入口は狹かつた。