堀辰雄 『水族館』 彼女はその異樣な建物の前にぢつと佇んでゐた。 私はやがて、彼女が身をこごめて、彼女の足もとにある一つの石を拾ひ上げるのを見た。 それから彼女は狙ひをつけ、まだ一つだけ割れずに殘つてゐた硝子に向つて、その石を、滿身の力でもつて投げつけたのであつた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア