私はそれから自分の部屋へ戻つてつくづくと歎じた。
――己はどうして何時もかうなんだらうな。
己が東京で別れて來た娘だつて、己の方ではあつちが惡いんだとひとりよがりに決めてゐたが、何時もかう云ふ己の事だから、相手を困らせて居たのはひよつとすると己の方かも知れないぞ……などと私は今も今睨めつこした宿のその娘の事から、何時の間にか、そいつの事を忘れたいと思つてかうして旅にまで出て來た東京の娘のことを思ひ耽つてゐる。
私はそれから自分の部屋へ戻つてつくづくと歎じた。
――己はどうして何時もかうなんだらうな。
己が東京で別れて來た娘だつて、己の方ではあつちが惡いんだとひとりよがりに決めてゐたが、何時もかう云ふ己の事だから、相手を困らせて居たのはひよつとすると己の方かも知れないぞ……などと私は今も今睨めつこした宿のその娘の事から、何時の間にか、そいつの事を忘れたいと思つてかうして旅にまで出て來た東京の娘のことを思ひ耽つてゐる。