堀辰雄 『馬車を待つ間』 買ひ物をすませた私は、その鞄を殆んど引つたくるやうに受取つて、その床几に一先づ腰を下ろした。 馬車が來る迄には少し間もあるやうだから。 娘はそれでも、其處に立つたまま、ときどき街道の向うの方をまだ馬車が來はすまいかと云ふ風に振り向いて見る。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア