そして何の堤防らしいものもなしに、いきなり海に面してゐた。
そのやうに狹められた僕の視野のなかの海の上には、ただ一艘、前世紀の遺物のやうな古ぼけた汽船が浮んでゐるばかりだつた。
その古ぼけた汽船はなんだか玩具めいて見えるのにも拘はらず、ふしぎに膨大で、この風景の額縁からはみ出てゐるやうな不調和な感じさへするのだ。
そして何の堤防らしいものもなしに、いきなり海に面してゐた。
そのやうに狹められた僕の視野のなかの海の上には、ただ一艘、前世紀の遺物のやうな古ぼけた汽船が浮んでゐるばかりだつた。
その古ぼけた汽船はなんだか玩具めいて見えるのにも拘はらず、ふしぎに膨大で、この風景の額縁からはみ出てゐるやうな不調和な感じさへするのだ。