さうだとすると、きつと彼は、僕の魅せられてゐた風景に彼もまた同樣に魅せられながら、それを描いてゐたのに違ひない。
さうして彼がその製作に夢中になつてゐると、しいんとした沈默を破つて、シユツシユツと燐寸をする音が、窓の外から聞えてきたのである。
はじめはあまり氣にしないでゐたが、いつまだたつても燐寸をすり損つてばかりゐるので、しまひには誰かがいたづらをしてゐるのだと思つて、すこし腹を立てながら、つかつかと、窓のところへ歩いて行つた。
さうだとすると、きつと彼は、僕の魅せられてゐた風景に彼もまた同樣に魅せられながら、それを描いてゐたのに違ひない。
さうして彼がその製作に夢中になつてゐると、しいんとした沈默を破つて、シユツシユツと燐寸をする音が、窓の外から聞えてきたのである。
はじめはあまり氣にしないでゐたが、いつまだたつても燐寸をすり損つてばかりゐるので、しまひには誰かがいたづらをしてゐるのだと思つて、すこし腹を立てながら、つかつかと、窓のところへ歩いて行つた。