そんな荒れ放題になつてゐる中庭をみながら、伸子は伸子で、そこいら中には何かが一ぱいになつてゐるやうな氣がし、ちよつとそれに手入れをさせてみたらと考へる餘地すら、いつも何もかもがきちんとしてゐないと氣のすまないやうな性分の彼女にさへ無いやうにおもへるのだつた。
伸子はふいと空けたやうな目つきになり出した。
彼女の目は、それらの花のあひだに、さつきちらりと見た若い女の繪姿をくつきりと浮べ出したのである。
そんな荒れ放題になつてゐる中庭をみながら、伸子は伸子で、そこいら中には何かが一ぱいになつてゐるやうな氣がし、ちよつとそれに手入れをさせてみたらと考へる餘地すら、いつも何もかもがきちんとしてゐないと氣のすまないやうな性分の彼女にさへ無いやうにおもへるのだつた。
伸子はふいと空けたやうな目つきになり出した。
彼女の目は、それらの花のあひだに、さつきちらりと見た若い女の繪姿をくつきりと浮べ出したのである。