堀辰雄 『巣立ち』 この山奧の村――去年彼と彼女とが其處ではじめて知り合つた――に二人が結婚して、一しよに暮らしにきたのは、もう一月ばかり前になる、六月のはじめだつた。 丁度、アカシヤが花ざかりだつた。 それから道ばたの藪は野茨の白い小さな花を簇がらせてゐた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア