「あら……」と彼女は、丁度彼等のまん前の、生籬の茂みの中をさつきから啼き聲も立てずにしきりに不安さうに枝移りしてゐる一羽の小鳥にそのときはじめて氣がついて、肩を竝べてゐる彼に指さした。
「あの小鳥は何をしてゐるのでせうね。
なんだかあの野茨の中から出られなくなつちやつて、まごまごしてゐる見たいね。
「あら……」と彼女は、丁度彼等のまん前の、生籬の茂みの中をさつきから啼き聲も立てずにしきりに不安さうに枝移りしてゐる一羽の小鳥にそのときはじめて氣がついて、肩を竝べてゐる彼に指さした。
「あの小鳥は何をしてゐるのでせうね。
なんだかあの野茨の中から出られなくなつちやつて、まごまごしてゐる見たいね。