きよとんとした顏をして、その小鳥に近づく人間なんぞを見上げる目つきがどうも彼はあんまり好きぢやなかつたのである。
その花のさいた茂みの中に巣をつくつた小鳥がもつと珍しい種類のものであることを欲した氣もちが、その鳥の巣を知らず識らず彼に見誤らせてゐたものと見える。
「アカハラの巣ぢやあ、いくら見つけられたつて、誰も持つて行きやしないや」と彼は自ら嘲けるやうに言つた。
きよとんとした顏をして、その小鳥に近づく人間なんぞを見上げる目つきがどうも彼はあんまり好きぢやなかつたのである。
その花のさいた茂みの中に巣をつくつた小鳥がもつと珍しい種類のものであることを欲した氣もちが、その鳥の巣を知らず識らず彼に見誤らせてゐたものと見える。
「アカハラの巣ぢやあ、いくら見つけられたつて、誰も持つて行きやしないや」と彼は自ら嘲けるやうに言つた。