毎日、私は少年時の思ひ出に充ちた小説を書き續けながら、ときどき筆をおいては、窓の中から、絶えず花をつけてゐるその木を物置小屋ごしにぼんやりと眺めてゐた。
さうしてときをりその木の下をギヤロツプで通り過ぎる馬の足音に驚かされるのだつた。
やがて木の蔭から、籬ごしに、眞つ白な乘馬服をきた少女が快活に馬を驅つてゆく姿が見え出した。
毎日、私は少年時の思ひ出に充ちた小説を書き續けながら、ときどき筆をおいては、窓の中から、絶えず花をつけてゐるその木を物置小屋ごしにぼんやりと眺めてゐた。
さうしてときをりその木の下をギヤロツプで通り過ぎる馬の足音に驚かされるのだつた。
やがて木の蔭から、籬ごしに、眞つ白な乘馬服をきた少女が快活に馬を驅つてゆく姿が見え出した。