が、そのファンタスチックな臭ひがだんだん現實的になつて來たので、思はずあたりを見まはすと、何んと私の頭の眞上に、大きな栗の木の枝の一つが突き出てゐたつけが、それに栗鼠の奴が一匹登つてゐて、私の方をきよとんと見てゐるのだ。
讀書してゐる私を、居睡りでもしてゐると間違へて、何か惡戲をしようとしてゐたところを、まんまと私に見つけられたと言つたやうな、ばつの惡さうな顏をして!
私が頭を持ち上げたら、そいつはくるりと私の方に背中をむけ、一目散に、枝から枝へと飛びながら、たちまち姿を消してしまつた。
が、そのファンタスチックな臭ひがだんだん現實的になつて來たので、思はずあたりを見まはすと、何んと私の頭の眞上に、大きな栗の木の枝の一つが突き出てゐたつけが、それに栗鼠の奴が一匹登つてゐて、私の方をきよとんと見てゐるのだ。
讀書してゐる私を、居睡りでもしてゐると間違へて、何か惡戲をしようとしてゐたところを、まんまと私に見つけられたと言つたやうな、ばつの惡さうな顏をして!
私が頭を持ち上げたら、そいつはくるりと私の方に背中をむけ、一目散に、枝から枝へと飛びながら、たちまち姿を消してしまつた。